ストレッチベルト
自動車に使用されているベルトは、大きく分けて、エンジン内で使われているタイミングベルト、補機類の駆動のために使われているVベルト、リブベルトがあります。いずれもベルトの張り調整が必要なタイプですが、最近張り調整の要らない、ベルトが増えてきています。
ストレッチベルトといいまして、ベルト自体が伸びるそうです。健康器具みたいな名前のベルトですね。といっても、手で引っ張ったくらいでは伸びません。
今のところ、クーラーベルトに使われているケースがほとんどです。
最初実車で見たときに、どうやって緩めて外すのだろうと考えましたが、このベルトが使用されている場合、そもそもエンジン側にベルトの張り調整をする機構が備わっていません。外す時は、基本は切断、取り付けるときは、専用の工具を使って、私の感覚ではむりやり装着する感じです。(大丈夫なんでしょうけど。)
上の写真の2本は、いずれもストレッチベルトで、ミツボシさんのスターフィットと、バンドーさんのリブエースフィットです。実はこの2本は同じサイズです。ベルトの規格をご存じの方ですと、3PK694と3PK680だから、長さが違うと考えられると思いますが、車に装着する際の適合は同じです。交換の際に取り外したベルトの品番が、お届けした品番と異なる場合があり、時々お問い合わせをいただきます。ややこしいですね。
上の写真のような、取付用の治具がセットになった商品もありますが、プロの方は取付工具のセットが市販されていますので、おそらくそれをお使いだと思います。その場合は、取外しでも使えるものがあるようです。
ちなみに、バンドーさんのリブエースフィットの治具付きベルトセットの中に入っている説明書の一部です。実際作業をしてみるとわかりますが、ベルトがプーリーを越えさせるところは結構怖いです。従来のベルトでは絶対やってはいけない事だからでしょうか。
しかしながら、どんどん採用車種が増えてきていますので、これからの主流になっていくのかもしれないですね。